ラブライブ!サンシャイン!!2期7話のお話
幸福とはいいがたいけれど、誠実な、いい回でした。
G’sではもう廃校確定だったし、そうなるだろうなとは思っていましたがちゃんとやってくれましたね。
ラブライブ決勝に進むという奇跡は起こったけれどそれでも足りない。
廃校回避の奇跡は起こらないし、主人公補正は働かない。
普通の物語ならここで廃校回避して、なんだかんだで優勝して終わり、だと思います。それがハッピーエンドだから。けれどこの物語はいよいよ普通ではなかった。ご都合主義は認めなかった。安いハッピーエンドを選ばなかった。
正直、ご都合主義で廃校回避のほうが楽でしょうが、そうしなかったことに感謝したいです。廃校確定の方が物語に対して誠実だと感じます。
そこまで考えた後に廃校確定してどういうモチベーションで彼女たちは決勝行くのか、と思って観ていたのですが「優勝して名前を遺す」という結論に、ほかでもない彼女たち以外の全校生徒のおかげで至ります。まさしく一杯食わされた、でした。理不尽なハッピーエンドはやめて欲しいとは前から言っていましたが、そうはいいつつも救いが無いのはそれもそれで厳しい…と考えていた中この完璧な落としどころですよ。見事です、ありがとうございました。
永遠に名前を遺す、限られた時間の中で…と言われるスクールアイドルと逆の発想で優勝を目指す。なんて熱い流れなんでしょうか。
「ぶっちぎりで優勝する!相手なんか関係ない!」
泥臭くって格好いい、そんなAqoursを象徴する台詞だと思います。
Twitterで少年漫画的、って言われてましたがそれがしっくりきます。
ここまで来たのなら、そりゃもう優勝してほしいという想いしかないですね。6話7話と経て普通じゃなくなった彼女が導く未来が楽しみです。EDの歌詞もここで刺さるようになっているのが時限爆弾のような作用でうまい。自虐が込められた怪獣の称号が強さの証に変わりつつあるのも面白い。
加えて、いまいち不明瞭だった(それを考えるのも楽しかったですが)「輝く」ってことが今回優勝すること、へと昇華されたのもよかったです。明確になった目標ほど強いものはありませんよね。いやほんと少年漫画?
最後のシーン、要所要所で現れていた”あの羽根”の色が変わるシーン、決定的に物語が変わった・違う道を歩み始めた証でしょうか。奇跡を起こし続けたμ’sと一番対比される点でしょうね。
最後に、解散云々はともかく生徒会の話とか出ていないな、と思っていたのですが話の構成的にそりゃあるわけないですよね。黒澤ダイヤさん、浦の星最後の生徒会長ってことになるんですよね…。空も心も晴れるからの最中の重役二人を思うと心が痛みます。2年以上前から色々やっていたのに失敗して一番悔しくって仕方ないだろうと…。本当に強い2人。
(そういえばダイヤさん呼びでした。普段はそんな感じなのかな?)
神田の方ではこのころ呑気にダイエットしていた回とは思えないシリアス回ですが、この先どう進んでいくのでしょう…?それこそ緩めの回もあると嬉しいのですが。