ラブライブ!サンシャイン!!2期11話のお話
美しい終幕へのお話。
1期以降あまり触れられていなかった、渡辺曜さんにようやく照明が当たったような回でもあり…。同じ景色が見たい、憧れていた、なんて今まで言えなかった事を最後の最後に伝えることができているその成長。本人の変化と劣等感があったであろう千歌の成長、両方ともそろわないと起こりえなかったのかな…と。あと以前なら憧れていたなんて台詞受け止められなかった彼女が受け止められている成長。結局1期で直接は伝えていなかった事との対比的にもなっていてよい。
閉校に際して、各々が好きなことを好きにやっている感じかなり好き。スクールアイドルとしてではなく、ただのそれぞれとして企画してやっている雰囲気が。
ふざけた衣装の浮かれたダイヤさんとかこうでもしないと見られないでしょ。最終的に自演優勝してるあたりほんと…。千歌ちゃんがこう、あえて何か企画をするでもなく校内を巡り歩いていてやっぱこうだよなって思いました。
(風船のとこ、否応なくSDS連想させていません?気のせい?もう私のバイアスのせいではないと思うんですけれども。)
本当によくないけれど、BGM周りで言えばこの辺りの雰囲気、”Komm. susser Tod”, 日本語のタイトルで言うところの”甘き死よ、来たれ”に似ていません?あの気分が沈んでいるときに聴いてはいけない曲上位の。なぜ似ているのと感じるのかよく分からないのですが、明るい曲調とコーラスのなかどこか溢れる寂しさとか終幕への感じでしょうか。特に風船が飛び上がってみんなが空を見上げている曲終盤の辺りが…。歌詞は無へと還ろうみたいなやつなので関係ないですけれど。(そもそもこれそこまで明るい曲調なのか怪しい)
モノローグ以降ほんとにきつい。刺さって仕方がない。
先週も似たようなこと言ってますがBGMの投下が上手すぎますよね。ちゃんとわかってらっしゃる…。
モノローグ中のタロットカードの暗示は星と太陽(やや隠れている)でした。
以下調べたところ、
星の暗示は希望・ひらめき・願いが叶う・おれが裁く。この先の未来への希望などが語られています。
太陽の暗示は成功・誕生・祝福・約束された将来。もう言うまでもなさそうですね。サイトによっては自分自身が輝く、なんて書いてあるところもありました。
好意的にかつベターに捉えると、見つけた希望とその先に待っている成功といったところでしょうか。とても象徴的。
過去はおろか、今よりも明日の希望を謳うのよい。ここで終わりが来ても否応なく進む時において行かれないように、未来へ向けて進む、希望があることを語るなんて美しい。未来に向けて進まなければならないならば、希望をもって笑顔で進もうだなんて本当に。一部の曲の歌詞にも刺さりますね。終わりに進むのってなんであれ寂しさを伴うけれど、それを上回る美しさもあると思います。それこそ卒業式だったり、年末だったり、ゲームのエンディングだったり。
黒澤ダイヤが最後まで人の背中を押す立場を崩さなかったのほんと好き。
EDは誰が担当するのか?一周回り終えているよな…って答え合わせの直後、変調からのAqoursの浜辺の文字が消えて合唱する案出した人天才では。それを観た後ではそれしか考えられないのが強い。
2期1話の段階でめっちゃ綺麗なEDじゃない?みたいなこと言っていたらクオリティそのままにAqoursの文字が消えるように分岐するという。一瞬にして消えていく浜辺の文字は、前回の流れ星とマッチするところがあります。徐々に消えていった9人と逆にそれこそあっという間にというのがまた。ああ、本当にこの物語はここで幕を引くんだってことを実感させられます。
毎度毎度どんな物語であれ終わりに近づくのってすごい寂しかったりする反面、この話はどんな終わりを迎えるのだろう、それを見届けなければって思うのですがまさしくそれでした。
残り2話。